2012年9月10日月曜日

The Nightfly - Donald Fagen (1982)

 J-WAVEが開局した時、このアルバムの1曲目"I.G.Y."がイメージ曲としてヘビーローテーションされてました。バイリンガルのナビゲーターを多用し、とんがった音楽番組を中心に放送を開始した局のイメージに元Steely Dan、Donald Fagenのこのアルバムはピッタリ合っていましたね。'80年代を代表する名盤です。
 ラジオ番組で局を選びながら話をする人を最近はパーソナリティーとかナビゲーター(ミュージック・ナビゲーター)と言いますが、わたしが学生の頃はDJ(ディスクジョッキー)と呼んでいました。このジャケット写真がまさにそのDJですね。ターンテーブルを前にしていますが、スクラッチはしません。音楽をかけて話をするだけです。
 最近のDJは単なる選曲者・司会者を越え、スクラッチやMIXなどのテクニックを駆使するパフォーマーになりました。前回取りあげたFatboy SlimもそんなDJの一人です。
 ビートの利いたダンサブルな曲でグイグイ押してくる現在のDJに対して、このジャケット写真のDJ Fagenは、ポップスとジャズの中間あたりの感じの落ち着いた曲を流してくれます。元気な時、落ち込んでいる時、明るい昼間も一日の終わりを迎える夜にも、いつ聴いても心地よい至上の名曲揃いです。
 Steely Dan時代から変わらない凝った音作りと美しいメロディは30年経った今でも色あせることはありません。もちろんこれからも…。

2012年9月6日木曜日

You've Come a Long Way, Baby - Fatboy Slim (1998)

 InterFM(76.1MHz)の開局は1996年でした。それまで、クリス・ペプラーやジョン・カビラが英語でナビゲートしたJ-WAVEがあったとは言え、24時間全放送が外国語というのは初めて。しかも外国人向けに開局したのでオンエアされる音楽の選曲も他局とは嗜好が違って新鮮でした(今は日本語放送も増えて普通になってしまいましたね)。
 そこで出会ったのがFatboy Slim、ロンドンオリンピック閉会式でタコと一緒に出てきた彼です。
 年をとると新しい音楽を聴くのが億劫になります。ドンドコいう強烈なビート、歌っているのか喋っているのかわからないようなボーカル、演奏ではなくいろんな音楽ソースを集めたRemixなど、いわゆるダンスミュージックとかクラブミュージックは敬遠していたのですが、これは別物という感じがしました。英国出身という土壌の違いかもしれません。普通の(というと変ですが)ロックやポップスに近い雰囲気を感じました。
 ただし、このジャケットだけは苦手です(^^ゞ。