2016年11月28日月曜日

Christmas In The Heart - Bob Dylan (2009)

 年末恒例のクリスマス特集です。
 今年のノーベル賞(文学賞)はボブ・ディラン、と聞いた時にはびっくりしました。音楽も文学なのか?と言う驚きもさることながら、そういう権威みたいなものから一番遠い存在みたいに勝手に思っていたので。
 その思いは世間一般の人も同じだったらしく、彼が受章を受諾するのか辞退するのか、けっこう話題になっていましたね。
 と言うわけで、彼のクリスマスアルバムからスタートです。
 わたしは初期のディランしか知らないので、クリスマスアルバムもノーベル賞同様ディランらしくないと思っていましたが、'80年前後にはゴスペルのアルバムを出していたりして、敬虔なキリスト教徒の顔も持っているんですね。
 オリジナル曲はなく、どれも馴染みのある曲ばかり。あのだみ声で歌われると、クリス・レアかルイ・アームストロングかななんて思ってしまいそうです。
 偏屈じいさんかと思いきや、意外と気さくな性格で、お酒を呑むとゴキゲンになって歌い出す。そういう人っていますよね。このアルバムのディランは、なんか、そんな雰囲気です。
 なかでも"Christmas Island"は、スパリゾートハワイアンズの舞台でフラダンサーに囲まれたお爺さんがニヤニヤしながら唄っているような感じで唖然としてしまいました。
 プロデューサーの名前がJack Frostだったので、クリスマスに掛けたしゃれかと思ったら、セルフプロデュースの時にディランが使う名前らしいです。本当はクリスマスが大好きなのかもね。