2012年12月25日火曜日

Home for Christmas - Daryl Hall & John Oates (2010)

 クリスマスイブも仕事でしたが、帰宅電車は空いていました。みんな早く家に帰って、早く寝て、サンタクロースが来るのを待つのでしょうか。
 静かな電車から夜の街を眺めていると、家に近づくに従って外の明かりが少なくなってきます。羊飼いたちのもとに天使が降臨してイエスの降誕を告げた荒野の景色がまぶたに浮かんできました。
 モノクロのCDジャケットは、そんな静かなクリスマスの夜ですね。彼らの歌う讃美歌"It Came Upon a Midnight Clear"が心に染みてきます。
 静かな讃美歌とハーモニーの美しいオリジナル曲に始まり、途中、往年のヒット曲を彷彿とさせるポップな歌を挟んで、Blue-Eyed Soulの代表のように言われていた彼ららしいソウルフルなゴスペル、そして最後に楽しいスタンダードを歌って「きよしこの夜」で締めくくる、その流れるようなアレンジが素敵です。
 もう還暦を超えた彼らに、恋人たちのクリスマスは関係ないようです。心から神の福音と人びとの平安を祈る、そんな気持ちのあふれたアルバムです。

2012年12月23日日曜日

¡FELIZ CHRISTMAS! - Orquesta De La Luz (1994)

 クリスマスはキリスト教のお祭り。そのキリスト教の中でもカトリック教徒はラテン系の人たちに多いんだよね。
 というわけで、サルサのクリスマスアルバムを一つ。とは言っても、歌っているのは日本のグループ、オルケスタ・デ・ラ・ルスですけど。彼らのヒットアルバム「サルサに国境はない」に倣って言えば、「クリスマスに国境はない」。雪国の歌ばかりがクリスマスソングじゃないんだぜ。地球の半分、南半球のクリスマスは夏なんだし。
 ラテン乗りの陽気な楽曲が目白押しです。クリスマスってやっぱりお祭りなんだな、って思います。救い主がこの世に生まれた日、なんて素敵なうれしい日だろう。
Feliz Navidad!

2012年12月22日土曜日

34丁目の奇跡 (Miracle on 34th Street) - Les Mayfield (1994)

 今日の新聞(12月21日朝日新聞夕刊)に、「トナカイの赤鼻は血管が発達したものだ」ということがオランダとノルウェイの研究チームの研究でわかった、というニュースが載っていました。そしてそれは、「寒空でサンタクロースのそりを引くために必須の役割を果たしている」というのです。
 なんて、すばらしい研究論文でしょう。
 毎年この時期になると、サンタクロースは実在するのか、という議論が世界中でなされます。特に子供達には重要な問題です。
 中には、サンタクロースなんていないよ、プレゼントはお父さん(お母さん)がくれるんだよ、と醒めたことをいう子供もいますね。でも、考えてごらんよ。誕生日でもないのに、なんでプレゼントがもらえるんだい。お父さんの会社で特別ボーナスが出たとか、競馬で大当たりしたっていう話も聞かないけど。
 それって、やっぱり、サンタクロースがいるからじゃないの?。
 この映画では、サンタクロースの存在が裁判で争われる事態にまで発展してしまいます。さて、判決は如何に。
 何度観ても、その結末に泣いてしまいます。窓を開けて、星空に叫びたくなります。Merry Christmas and I love you, Father Christmas!.
 サンタクロースでも、神様でも、愛する人でも、対象は何でも構いません。我々にとって大切なことは、何か(誰か)を信じること。それを教えてくれる素敵な映画です。

2012年12月9日日曜日

Wintersong - Sarah McLachlan (2006)

 光あふれる白銀の野に立って、その光の中に消え入りそうなはかない姿。そんなジャケット写真そのままの、せつなく、透明で、静けさに染み入るような歌声が素敵です。
 (でも、ジャケットを開くと結構しっかりした感じの女性が出てきてビックリするのですが…(^^ゞ)
 アルバムの中ほど、エキゾチックなアレンジの"The First Noel/Mary Mary"には驚かせられます。しんしんと雪がふり積む北欧の針葉樹林と、異様な熱気に包まれたインドの密林が渾然一体となったような不思議な感じ。その中をふわふわと浮遊しているような、変な言い方ですがトリップしているような、そんな気分にもなります。
 声高に熱唱したり、アップテンポではしゃいだりすることなく、ゆったりとした気分にさせてくれます。星空を見ながら聴きたくなりました。

2012年12月3日月曜日

A Very She & Him Christmas - She & Him (2011)

 「え?あれ何。サンタクロースって本当にいたんだ。」
 「マジ!?。てか、そりに乗ってるとなりの女の人誰?」
 みたいなビックリ顔が面白くて買ってしまいました。
 家で聴いていると、息子がやってきて「She & Himじゃん。貸してよ」。へぇ、若い人には人気のグループだったのね。
 レトロ・ヌーヴォーとか言うらしいですけど、若い頃に聴いていた音楽に似ているような、でも新しくもあるような、柔らかくてほのぼのする感じです。
 日本風に言えば加山雄三や小林旭が登場する「懐かしの歌謡ショー」みたいな選曲ですが、アレンジが絶妙で、初めて聴く新しい曲のように感じます。ほかではあまり聴かないThe Beach BoysやNRBQのカバーもいいですね。
 ガチャガチャした最近の音楽は苦手だけど、今さらシナトラじゃ古くさいよなぁ、という方にオススメです。