タイトルはもちろんクリスマス当日の日付です。
イブではなく、キリストの生まれたその日。楽しかったクリスマスパーティーの翌朝、静かに敬虔に迎える聖なる日のイメージそのままに、一音一音を丁寧に紡ぐように奏でられる素敵なピアノソロです。
まっすぐに伸びた針葉樹の林に降り積む雪。アルバムジャケットのストイックなビジュアルが、その内容を的確に表現しています。余計な枝葉のないシンプルな演奏ですが、深い森の中に眠るたくさんの命と共にあるような温かみが感じられます。心の中が雪景色のように真っ白に透明になっていきます。
曲名はよく知られたものばかりですが、彼独特の解釈でアレンジされた演奏はオリジナルかと間違えるほど新鮮に聞こえます。
神の誉れを高らかに外に向かって歌うのではなく、その恩寵を受け止めて、その感動を心の中で大事に温めている。そんな、穏やかな気持ちで迎えた25日の朝の心象風景でしょうか。
このアルバムは、2年前の発売当時から気になっていたのですが、日本版CDの発売はなく、海外版での購入も難しかったので初めてMP3ダウンロードで買いました。若い人には当たり前のことも、古い人間には抵抗があるもの。形があって手で触れるものがないと不安になるので今までためらっていたのですが、これからの時代、新しいことにも挑戦していかないといけませんね。
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