「癒し・癒す・癒される」という言葉は、本来はキリストが癩者(ハンセン病患者)を救ったような宗教的な医療行為を指して使われてきました。だから、私はなにかというとこの言葉を連発する現在の状況が、あまり好きではありません。
'80年代に始まったヒーリングミュージック(healing music)ブームの一翼を担ったのがWindham Hill Labelです。なかでもジョージ・ウィンストンは、人気のあるピアニストでした。たぶん、私が社会人になり、結婚して最初に買ったレコードがこのDecemberだったと思います。
慣れない会社生活、結婚生活に疲れてこのレコードを手にとったのかもしれません。静かな冬の夜に吸い込まれていくようなピアノ演奏が、私の心を落ち着かせてくれました。
超越的な神が施す「癒し」ではなく、同じ人間の仲間がわけてくれる「やさしさ」が与えてくれる「心の平安」。
「12月」という題名の通りのクリスマスアルバムですが、最近になってそのことに気付きました。通年を通して聴ける素晴らしいアルバムです。
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