2010年10月5日火曜日

Echoes - Pink Floyd(1971)

 ピキーン、という不思議な音で始まるこの曲は、アルバム「おせっかい(Meddle)」のB面を埋め尽くす大作です。クラッシックでもないのにレコードの1面全部が同じ曲というのが新鮮でした。
 "Echoes"を始めて聞いたのは、ロック雑誌「ロッキング・オン」がメジャーになる前の渋谷陽一が解説をして、NHKで放送していたBBCの音楽番組でした。まだMTVが出てくる前、作り込まれた映像がプログレッシブ・ロックの世界観を的確に演出していて、さすがはロックの本場で作られた番組だと納得をしたことを覚えています。
 そこで聞いた"One of these days"(吹けよ風、呼べよ嵐)のベースや"Careful with that axe, Eugene"の悲鳴も衝撃的でしたが、この「ピキーン」の前にはすべてがくすんでしまいます。
 レコード盤を裏返し、レコードを傷つけないように息をこらして針を落とす緊張に続いて、針が盤まで落ちる数秒の沈黙のあとに来るこの音を聞くと、一気に不思議な音宇宙に引き込まれてしまいます。A面から連続するCDでは、この衝撃は薄れてしまうかもしれません。
 アルバムは"Wish You Were Here"の方が ―ジャケットデザインも含めて― 好きですが、曲としては"Echoes"がTheir Bestです。

2 件のコメント:

ぷりてん さんのコメント...

Pink Floydはあまり聞いた事がありません。いろいろな音楽を聞く方ですが・・・ここでは、ロッキングオンの話題が昔を思いださせてくれました。毎月ロッキングオンと幾つかの雑誌を購入していたのですが、本棚にロッキングオンを並べて行くと、背表紙で1枚の絵が表現されて行くのです。

nobish さんのコメント...

白状しますが、わたしはロッキングオンを読んだことがないのです。
渋谷陽一は、TVでもラジオでもよく聞いていましたし、彼が若い頃にやっていたバンド(エターナルとかなんかそんな名前)を聞いたこともあったんですけどねぇ(^^ゞ
背表紙で絵が出来る雑誌っておもしろいですね。単行本では時々見ますけど。